"You are not here to do exercises or to learn to do something right, but to get able to meet a stimulus that always puts you wrong and to learn to deal with it. "
F. M. Alexander
レッスンについて
個人レッスンまたはグループレッスンでアレクサンダーテクニークを学ぶことができます。
アレクサンダーテクニークはシンプルでありながら、実用的な問題解決のためのメソッドです。首・肩・腰・股関節などの慢性的な痛みや不快感といった身体的な不調、ストレスや気分の落ち込みなどの精神的な問題、運動や日常動作、パフォーマンスの改善など、非常に幅広い理由でアレクサンダーテクニークのレッスンを受けている方がいます。STAT認定アレクサンダーテクニーク教師の髙田幸宏が簡潔かつ明朗に、楽しくテクニークについてお伝えします。
アレクサンダーテクニークを学ぶことが、自分についてのこれまで気がついていなかった発見をし、問題の改善へと導いてくれるはずです。
レッスン料金 (参考)
個人レッスン (30分〜45分)
1回 6000円
6回セット 30000円
10回セット 40000円
グループでのレッスンも可能です。
随時ご相談ください。ご希望をお聞きして最適なプランを提案させていただきます。
その他、レッスンについて
- 場所の詳細はご予約いただいた際にご連絡いたします。
- 出張でのレッスンもお受けいたします。ご相談ください。(交通費を別途頂戴する場合があります。)
- レッスンにお越しの際はタイトな服装、フード付きの服、スカートはお控えください。
Frank Pierce Jones: "Freedom to Change" p. 2
個人レッスンについて
アレクサンダー・テクニークの原理や哲学をグループセッションや本を読んで学ぶことは、最初のうちは役立ちます。しかし、アレクサンダー・テクニークをより深く理解し、楽しむことができる場として個人レッスンに勝るものはありません。私たち一人ひとりはそれぞれに違い、個性があります。それはつまり、認識し手放すべき習慣や癖もまた個人によって様々だということです。あなたにもっとも必要なことを見つけ、それを学ぶためには個人レッスンこそが最適な場です。
レッスンの時間は教師によって様々です。私の場合は、上にも書いたように平均して30分から45分程度で行います。これは、多くの場合、レッスン時間が長くなりすぎると、変化を起こすために必要な注意力を維持するのが難しくなると私が感じているからです。
必要なレッスン回数は、取り組もうとしている身体的・精神的・感情的な癖や習慣がどの程度深く根付いたものか、またレッスンによって何を達成したいかによって、大きく異なります。アレクサンダーテクニークの基本を知るためには6回から10回程度のレッスンが、しっかり学ぶためには30回のレッスンを受けられるのが望ましいです。また、最初の2~3週間ほどは週に2回以上レッスンを受けられると効果的です。その後、テクニークの原理に親しむようになってくると自分でも応用できるようになるため、1週間に1回、あるいは、数週間に1回のレッスンでも問題なくなるでしょう。
アレクサンダーテクニークのレッスンで行われることは、あなた自身の求めていることと教師の教え方や得意なことによって実に色々です。可能であれば、2~3人の教師それぞれから1、2回レッスンを受けて、どの教師が自分に最も合うかを確認するのも良いと思います。様々な団体が資格を持っている教師のリストを作っており、インターネットで探すことができます。もし、私とのレッスンがあまり合っていないと感じたならば、私から知り合いの教師を紹介することも可能です。
初めてのレッスンについて
通常、初回のレッスンはその後のレッスンよりも少し長くなることが多いです。
教師はまず、あなたがなぜレッスンを受けに来たのか、あなたが何を期待しているのかを尋ねます。テクニークの恩恵を受けるために何か悪いことがなければいけない、ということはありません。しかし、もしレッスンに来た時点で(良いこと・悪いことに限らず)何か気になることがあるようでしたら、そのことについてや、その原因になっているかもしれないと感じている出来事など思い当たることを話していただくと力になりやすいです。
また、教師はあなたがテクニークについて何か知っていることがあるか・何を知らないかを尋ねます。初めてのレッスンの前にアレクサンダーテクニークについて何か知っている必要は必ずしもありません。全く何も知らない場合は、遠慮なくそうおっしゃってください。以前にどこかでレッスンを受けたことがある場合は、それについて話していただけると嬉しいです。
初めてのレッスンでは、テクニークの原理や歴史について少し時間を割いて説明することもあります。なお、マッサージなどとは違いますので、靴を脱ぐ以外は服を脱ぐ必要はありません。
アレクサンダーテクニークのレッスンでは、教師が私たちが「ハンズオン」と呼んでいる手を使ったやり方であなたを優しくガイドします。テクニークは非常に実践的な教育です。教師はあなたの手足や頭をそっと動かしながら、あなたにはそれに手を貸さないように促します。その際、筋肉に過度な緊張や不適切な緊張がないかをチェックします。これらのレッスンは、マッサージ用のテーブルの上に横になっている時、イスに座っている時、立った状態で、と様々な状況で行われます。もし、特定の動作や運動、演奏などに関心がある場合は、レッスンの中でそれを行っていただくこともできます。
レッスンの終わりには、教師から何回くらいレッスンが必要か、どのくらいの頻度で通うとよいかアドバイスを受けられます。
残念がら、アレクサンダー・テクニークの体験を完全な形で本には書くことはとても難しいし、そもそも言葉で正確に伝えることも簡単ではありません。あなたは一度もチョコレートを食べたことのない人に、どのようにチェコレートの味を完全に伝えられるでしょうか?アレクサンダーテクニークの経験とは、そのくらい感覚的な体験だとも言えます。どんな感覚かと言えば、身体のあらゆる部分が一体となって働くようになることからくる軽さと穏やかさと言えば良いでしょうか。この感覚を「まるで空中を歩いているかのようだ」とか「すべての関節に油を差したみたいだ」と表現する方もいます。私の先生のところにレッスンを受けに来ていた人のひとりは、この感覚を「シャンパン・フィーリング」と詩的に表現したそうです。軽くてバブリーな天にも上るような感じ、と言うところでしょうか。
このような感覚は、最初のレッスンではレッスン終了後しばらくしか続かないかもしれません。しかし、その後のレッスンやレッスンを継続していくことで、この素晴らしい感覚はどんどん長く続くようになっていきます。
レッスンで何を学ぶのか
私の師匠のひとりは、アレクサンダーテクニークでの学びを「心身のはたらきの再教育 Re-education of the psycho-physical mechanism」と簡潔に定義していました。
再教育という言葉はF. M. アレクサンダー本人が使っていた言葉です。では、なぜ「"再"」教育なのか。
私たちは皆、これまで人生を生きてきた中で、実に様々な教育を受け、身につけてきているからです。その中にはそれを学んだことをしっかりと自覚しているものもあれば、いつの間にか無自覚に身につけていたこともあります。その多くは有用なものでしょうが、中にはあなたが現在抱えている問題の原因となってしまっていることもあるでしょう。
アレクサンダーテクニークの学びは、何か新しいことをできるようにする、という類のものではありませんし、問題となっていることを変えるために何かをする、という類のものでもありません。これまで既に身につけてきたもののうち、自分の問題を引き起こしてしまっているものに気がつき、それを手放す、しないようにする、というところが要点です。前者の直接的なアプローチではなく、アレクサンダーテクニークでは、後者のこの「しないようにする」という間接的なアプローチを用います。
私はこれを「これまで学んだことを忘れる・捨て去ることを学ぶ Learn to unlearn」と呼んでいます。芸術家の岡本太郎氏が『自分の中に毒を持て』の冒頭で《人生は積み重ねだと誰でも思っているようだ。ぼくは逆に、つみへらすべきだと思う。》と書いています。アレクサンダーテクニークは、この「つみへらし」を学ぶ術だとも言えるかもしれません。
代表的なレッスン形式
テーブルワーク
マッサージテーブルや床に横になり行うレッスンです。
主な目的は自分自身を鎮め、自分が何をしているかを観察し、アレクサンダーテクニークの根幹である「インヒビション」を学ぶことです。
この方法は、自分自身で日常的に行うワークとしても有用であり、「動的な休憩 Active Rest」とも呼ばれています。
チェアワーク
日常生活に欠かせない家具の1つであるイスを用いたレッスンです。
座る、立ち上がる、寄りかかる、しゃがむ、など様々な日常的な動作の中で自身の習慣や癖に気が付くことで、より動的なやり方でアレクサンダーテクニークの原理を学びます。
文字を書く、パソコンを使うなどのデスクワークで自分自身をどう使いかもチェアワークの1形態と言えます。
運動・動作、演奏などへのワーク
アレクサンダーテクニークは、掃除機をかける、アイロンをかける、運転をするなどの日常生活で行っている様々な動作や運動、スポーツや楽器の演奏、歌唱、ダンス、スピーチなど、あらゆる活動に応用することができます。
実際にその動作を行ないながらレッスンをすることで問題の原因を探る手助けをいたします。
Walter Carrington: "Personally speaking" p.101
お問い合わせ
髙田 幸宏 (タカダ ユキヒロ)
髙田幸宏アレクサンダーテクニーク研究所
栃木県足利市
yukihiro.tkd@gmail.com
"You don't know until you try"
"You can be helped"
F. M. Alexander